俺が望む『星空のメモリア』夢・メアルート第3のエンディング

id:Su-37氏に捧ぐ。捧げるだけなら勝手だって葵せきな先生も言ってたもん!




夢から面会謝絶を告げられてから数日後。洋は姫榊姉妹から、夢が息を引き取ったことを告げられる。
表面上は洋は平静を装っていたが、周囲の者たちにはショックを受けているのが明らかだった。
料理を焦がしたり、ぼんやりして話を聞き逃したり。以前の洋では考えられないようなことがしょっちゅう起こるようになった。
明日歩や詩乃は休んでも良いというのだが、洋は「大丈夫だから」と言って取り合わない。
そんなある日、明日歩は洋を屋上に呼び出した。



「洋ちゃん。あたし、洋ちゃんのこと、好きだよ」
「…………」
「あはは、前の時は全部言い終わる前に振られちゃったけど……今度はちゃんと最後まで言えた」
「明日歩、俺は……」
「その先は、今無理に言わなくてもいいよ」
「…………」
「あたしは小さい頃からずっと、洋ちゃんのことが好きだった。洋ちゃんが引っ越して離ればなれになっても、その想いは変わらなかった。
 あたしの気持ちと、洋ちゃんが夢さんを好きだった気持ちが同じなのかは分からない。同じかもしれないし、違うのかもしれない」
「…………」
「あたしは前に洋ちゃんに告白したとき、小さい頃からの想いに決着をつけようと思ってた。
 洋ちゃんに振られたら、この想いは忘れようと思ってた。―でも、忘れられなかった」
「……明日歩?」
「だって、小さい頃からずっと、”洋ちゃんを好きなあたし”でいたんだから…。
 洋ちゃんを好きな気持ちはもう、あたしの一部になっちゃってたんだもん」
「…………」
「きっと、洋ちゃんは夢さんのことが忘れられないと思う。でもそれは当たり前のことなんだよ。
 夢さんと過ごした思い出も、夢さんのことを好きな気持ちも、きっと洋ちゃんの一部になってる。
 それに、あたしはそんな洋ちゃんのことを好きになったんだから」
「…………」
「だからあたし、洋ちゃんの力になるから。……洋ちゃんがもう一度笑えるようになるまで、あたしにできることがあったら、協力するから」
「…………」
「だから、洋ちゃんがもう一度笑える日が来て、その時に南星明日歩っていう女の子のことを好きだって思えたら」
「……うん」
「その時は、あたしを恋人にしてください」


『ふたつめ、みっつめがある。だから初恋なんだ―』(ゲームが違います)